SRM 643 Div1 Easy - TheKingsFactorization
問題
TopCoder Statistics - Problem Statement
問題概要
自然数の素因数分解を求めよ。ただし、の素因数の小さい方から順に奇数番目だけ素因数が何であるかのヒントが与えられる。
例えば、であるとき、素因数分解はであるから、小さい方から数えて奇数番目のがヒントとして与えられる。
アイデア
普通に素因数分解するのでは、かかってしまうので、間に合わない。そこで、ヒントを利用する。
まず、ヒントとして与えられる素因数の個数で、全体の素因数が何個あるかの見当を付けることが出来る。例えば、ヒントが2個なら、答えには3個か4個の素因数があるはずである。
ヒントの個数が1個なら、答えに含まれる素因数の個数は1個か2個ということになる。これはヒントをみればどちらになるか簡単に判断できて、その1個がと一致するなら素因数は1個で、そうでないならをそのヒントで割った値も素因数になっていることが確定する。
以下、ヒントの個数が2個以上である状況を考える。まず、を既にわかっている素因数で割っておく。
まず、素因数分解の素朴な方法として、最初に述べた計算量からも推測がつく通りに対する素因数分解はからまでのそれぞれで割れるかどうかを試すという方法がある。それぞれの数で順番にを割っていき、終わった時点でが1よりも大きければその数も(より大きい)素因数であるといえる。
これだけだと間に合わないが、ここでヒントを利用する。ヒントの中で一番大きい数に注目する。すると、ヒントの与えられ方の性質から、以上の素因数は多くとも1つしかないことが分かる。よって、を試し割りするのはこの以下で十分である事がわかる。
がとても大きい数だったらこの制約は意味がないじゃないかと思うかもしれないが、直感的にはが大きいような状況では、既にがで割られているのでが十分小さくなるというイメージで計算が間に合う。
最悪の状況を考えてみると、実際に素因数が3個である状況を考え、与えられるヒントが2とだったとする。この時に、2つの制約とがちょうど拮抗する状況を考えても、であるから試し割りの範囲は最悪でもくらいに収まることが分かる。
とても面白い問題だった。
実装(C++)
#include <bits/stdc++.h> using namespace std; typedef long long ll; #define rep(i,n) for(int (i)=0;(i)<(int)(n);++(i)) #define each(itr,c) for(__typeof(c.begin()) itr=c.begin(); itr!=c.end(); ++itr) #define all(x) (x).begin(),(x).end() #define pb push_back #define fi first #define se second class TheKingsFactorization { public: vector<long long> getVector(long long N, vector<long long> primes) { vector<ll> ret(primes); int P = primes.size(); rep(i,P) N/=primes[i]; if(P==1) { if(N!=1) ret.pb(N); return ret; } ll t=N; int i=2; while(i*i<=N && i<=primes[P-1]) { while(t%i==0) { t/=i; ret.pb(i); } ++i; } if(t>1) ret.pb(t); sort(all(ret)); return ret; } };