ARC 068 E - Snuke Line
問題
E: Snuke Line - AtCoder Regular Contest 068 | AtCoder
問題概要
個の駅があり、駅に対してからまでの番号が振られている。列車は駅から駅ごとに停車する。また、種類の名産品があり、番目の名産品は駅から駅の区間で売られており、その駅に停まると名産品が買える。の時に買える名産品の個数をそれぞれ求めよ。
アイデア
まず間隔を固定して考えてみる。すると、区間の幅()がよりも大きい時は、その区間のどこかしらに必ず訪れることになるので、その名産品を買える。一方で、幅が以下の時はたかだか1回しか訪れることができないのが分かる。
ここで、幅がより大きい区間については必ず買えるので無視して、幅以下の区間についてのみ考えると、この区間についてはたかだか1回しか訪れないことがわかっているから区間の累積和を使ってはじめにその位置に含まれる区間の個数を計算してから、の倍数の位置を調べていけばよいことになる。これでで実現できる。
問題は、がからまで動くので、このままでは間に合わない。ただ、幅以下の区間はを増加させるごとにその数は単調増加になっているので、からはじめて、上で行った処理をBIT上で行うことで高速に処理することが出来る。
実装(C++)
続きを読むFHC 2017 R2 C - Fighting all the Zombies
問題
Fighting all the Zombies | Facebook Hacker Cup 2017 Round 2
問題概要
RPGをやっている。主人公は魔法使いである。
体のゾンビがいる洞窟がある。番目のゾンビの強さはである。いま、レベリングのために、この洞窟を回周回しようと考えている。この時、主人公は洞窟に入るたびに体全てのゾンビを倒して洞窟から出てきて、再び洞窟に入ると体全てのゾンビが復活している。
主人公は、本の杖を持っている。番目の杖の強さはである。それぞれの杖は洞窟に入るごとに一度しか使えず、杖を使うと一体のゾンビを倒すことが出来る。
はじめ、主人公は種類の呪文を覚えている。番目の呪文は強さを持っており、それは番目の杖を使うことで発動できる。
さて、主人公は回この洞窟にいくことになるが、回目に洞窟に入る前に新たに個の呪文を覚える。その個の呪文の強さは全てであり、全て強さの杖によって発動可能な呪文である。ただし、呪文の強さと杖の強さに大きな差はなく、具体的にはを満たす。また、全ての呪文は区別して考える。
この状況で、回目に洞窟にいった時の体のゾンビの倒し方が何通りあるか知りたい。この時、少なくとも1体のゾンビに対して別の呪文を使うような組み合わせは区別して数える。
回目に洞窟に行った時のゾンビの倒し方の組み合わせが通りあるとしたときのをで割った余りを答えよ。
アイデア
設定が複雑で分かりにくい。1つずつまとめていく。
まず、番目のゾンビを倒すためには強さの呪文しか使えないということなので、初期状態では組み合わせは1通りしかない。また、杖に注目すると、新しい呪文を覚えていったとしても、番目の杖で発動可能な呪文の強さはかかの3種類に限られるということが分かる。
さて、強さ1の杖から順番に、どの強さの呪文を発動するかを考えていく。1の杖では、(使える呪文が1つ以上あるのなら)強さ1か2の呪文を使うことが出来る。そして、2,3,4,… と弱い方から順に呪文の強さを選んでいき、次に強さの杖でどの呪文を発動するかということを考えると、この状況で強さが埋まっていることは有り得ないが、とが埋まっていることはあり得る。このことから次のようなDPを考える。
dp[i][prev][now] = i番目の杖に注目していて、強さi-1の呪文は既に使われたか(prev)、強さiの呪文は既に使われたか(now)という状況の時の組み合わせの個数
初期状態としてはdp[1][0][1]=1ということになり、最終的には求めたいものはdp[N+1][1][0]となる。ただ、このDPの計算を回もやろうとするととなって間に合わない。ただ、遷移に注目してみると周回している間、その1回1回の間で遷移が変化するのは1箇所だけなので、その無駄をなくしてなんとかしたいと考えられる。
ここで、DPのiとi+1の間の遷移がどうなっているのかを図で書いてみるとこのようになる(はじめはdp[0][0][1]=1から始まっているので、意味のある遷移だけを書いた)。
この図を見て分かる通り、dpとして式を定義したはいいものの、結局dp[*][0][1]とdp[*][1][0]しか必要ないことに気づく。ということで、前者を,後者をと置く。そして、杖がのそれぞれの強さの呪文をいくつずつ使えるのかをとすると、次のような漸化式が成り立つ。
これらは行列の形に直せて、という初期値も合わせると、個の行列の積によって途中の遷移が表されることになり、答えはということになる。
この形になったところで、回の周回時に毎回この行列積を初めから計算していたのでは間に合わないので、更新されたところだけを計算し直すという方法を取る。
コンテスト本番時は平方分割によってでの実現を図ったが、思った以上にケースごとの処理時間が長く、時間内に提出できなかった。そこで、平方分割ではなく、SegTreeによってこの更新を行っていき、答えを求める。それによって、1回ごとにでの更新が可能になる。さすがにが大きくなるとこの2つにも差が出るのだなあという感じがする。
平方分割よりかなり速くなったけど4分くらい入力に対してかかった…まあギリギリか。ただ意外と行列をSegtreeにのせる実装が最大値のSegtreeのテンプレがあったらちょっと書き換えるだけで出来て、意外と大変じゃないのかという感想。